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就職活動体験記№3

  • 2018-10-13 (Sat) 13:49

人文学部では、大学で学んだことを生かして、これを生涯の仕事にする道があります。そのひとつが、公務員として文化財を担当する「文化財技師」です。狭き門とはいえ、山口県教育庁や山口市教育委員会をはじめ、全国の自治体で文化財技師として活躍する卒業生が数多くいます。

今回は、今年度文化財技師として採用された熊埜御堂早和子さん(歴史学コース:考古学)に就職活動体験記を寄稿していただきました。山口大学人文学部を目指しているみなさん、ぜひ参考にしてください。

 

「就職活動体験記」№3

 

熊埜御堂早和子

 

私は、大学に入る前から考古学に興味がありました。大学入学後、座学やフィールドワークを通して考古学を学ぶにつれて、埋蔵文化財を保護したり活用したりする仕事に強い憧れを抱きはじめました。

私が目指した「文化財技師」という職種は、公務員という大枠の中の一つに属しています。主に、開発に伴う発掘調査を行い、発掘調査の報告書を作成すること、文化財を保存したり社会教育の中で活用することが仕事内容です。自治体で資料館や博物館を持っていれば、博物館事業も仕事の一つになります。

しかし、この職種は、どの自治体も毎年募集しているものではありません。そのため、自分が希望している自治体では募集を行っていない可能性もあります。また、募集があっても採用人数は1人が多くとても狭き門です。

 

○就職活動について

それまでぼんやりと文化財技師になりたいなと思っていたところから、本格的に公務員試験の勉強や埋蔵文化財に関する勉強を始めたのは3年次からでした。試験に向けて以下のようなことをしました。

①公務員講座に通い教養試験の勉強をする(3年5月~)

・面接対策を行う(3年3月~)

②考古学の専門試験の勉強をする(3年~)

・基礎的な部分の勉強(3年10月~)

・受験する自治体に関する埋蔵文化財の勉強(4年)

③行政の発掘調査に参加し、発掘調査の技術を身につける(基本は長期休暇、4年次は5月~3月)

①について、試験で必要な科目が教養のみだったので、講座に行かずに独学ですること

も考えましたが、講座に行くことで、研究をする、試験勉強をするといった時間のメリハリをつけようと思いました。また、面接対策をしっかりしてもらえるので、講座に入ってよかったです。教養は主に社会系科目と数学系科目を中心に勉強しました。苦手な分野は繰り返し解いたり、友人に聞いたりして理解を深めました。特に数学系科目は、問題数を限定して毎日解くようにしました。

②については、考古学の概説書を読んだり、受験する自治体に関する遺跡・遺物については本(博物館が出してる図録など)を読んで勉強しました。試験の問題形式は自治体によって違うので、「どんな問題がどんな形式で出るかわからない」のが本音です。幅広い知識が必要となってきます。考古学史や文化財に関する法律の勉強などは早めに取り組みました。

③については、1年次から、長期休暇を使って行政の発掘調査に参加しました。4年次には、①・②と同時並行で発掘調査に参加し、実際の調査に必要な技術(「掘る技術」、「図面を書く技術」、「遺物を実測する技術」など)を身につけました。職員になった時は、発掘作業員に指示を出して円滑に調査を進めることになるので、職員になる前に少しでも自身の糧になればと思い、4年次は、5月から卒業するまで、参加できる限り通い続けました。

今思い返せば、試験のための勉強をしながら、卒論に取り組み、学期中に大学と発掘現場(山口県外)を往復して発掘調査に参加する…怒涛の1年を過ごしました。

 

○実際の試験について

文化財技師の試験は、教養試験の他に考古学の専門試験や遺物実測の実技があります。試験は7月から始まり、県庁や市町村の試験を受け続けました。他の受験者は、学部生より大学院生や嘱託の人が多かったです。倍率が高いので中々突破するのは難しかったですがあきらめずに試験を受け続けました。面接練習も時間をかけて行ったので、本番で緊張することなく自分をアピール出来ました。

 

○良かった点

私の場合、専門職なので稀なケースではあります。学力試験の対策もしますが、面接対策にしっかり取り組めたことが良かったです。面接の時にどんな質問が飛んできても、自分の考えをしっかり言えるのが一番です。そのためには、志望動機や自身の長所・短所、大学で培った経験などを整理します。この作業を行い、自分がどんな人間かを客観的に見ることはとても大事です。実際の面接試験では、一つの質問に対して、深く掘り下げて聞かれることが多かったです。自分を見つめ直してしっかり整理したからこそ、その場でしっかり答えられたんだと思います。面接練習については、面接のコツなどを講座の先生に教わりました。練習時間も限られていましたので、友人同士で練習しました。

 

○反省点

試験に関する情報収集が遅かったと思います。これは公務員講座に入る前に気づいたことですが、文化財技師を目指す受講生が過去にいなかったそうです。そのため、講座の先生たちがその辺りの情報をあまり持っていなかったのです。情報収集は積極的に行わないといけないと痛感しました。

 

最後に

公務員という職種は、専門職に限らず一般事務でも倍率が高いことや、既卒者も多く受験することもあって、試験を突破するのが難しいと思います。勉強も必要ですが、面接で自分を売り込むことも必要になってきます。自分がこの職に就きたいんだという強い意志をもって取り組むことがとても大事です。

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