宗教学実習:「大聖院・火渡り式」(宮島)

4月15日広島県の宮島に訪れた。山口を出発したときは雨がひどかったが、島に渡ったときには晴れており、天気が良くなってよかった。宮島ではロープウエーで獅子岩まで登り、そこから歩いて弥山山頂の展望台まで登った。帰りは大聖院まで歩き、火渡り式を見学した。

私はこれまで二回宮島を訪れたことがあったが、二回とも厳島神社までしか行ったことがなかった。ロープウエーの駅までに通った紅葉谷公園はもみじの木がたくさん生え、小川が流れており、上を見上げると新緑に日の光が透き通って美しい場所だった。私は紅葉谷公園を歩くだけで少し疲れていたが、ロープウエーに乗っている間は休みながら外の景色を楽しむことができた。

フェリーから見えていた宮島の山は青々とした木に覆われていたが、ロープウエーから見ると、葉の一枚もついていない少し黒ずんで見える大きな木が点々と生えていた。正反対の姿をした木が一緒に生えている景色や、葉の一枚もない木の存在が遠くからは見えないことが面白く感じた。


獅子岩展望台から弥山山頂へと向かう山道は坂道や階段で上がったり下がったりしていてとても険しく、紅葉谷公園よりとても疲れた。山頂までには弥山本堂や他にもお堂がいくつかあった。本堂にはたくさん様々な表情のちいさなお地蔵がいて、帽子やマフラーやメガネでそれぞれに個性がある姿をしていて可愛く思った。

また、道の所々で小石が高く積まれていた。私は同じようなものをドラマで見たことがあり願いを込めて石を積んでいたので、積まれている小石も山道を通った人たちの願い事がされていると思った。

山頂は獅子岩展望台のように岩が集まっていて、展望台もあった。展望台からは360度島と海とその先の景色を見渡すことができた。山頂からの下りは、登りが大変だったので気分が下がっていたが、いざ降り始めると軽々と下ることができ道のりは遠かったが楽しく感じた。

大聖院に近づくにつれ、にぎやかな音が聞こえてきた。大聖院では拡声器を通して聞こえるお経の声や太鼓の音が響く中、火のついた葉の上を歩いている人たちや靴と靴下を持って足の裏を黒くしている人たちがいた。火渡り式の最中だった。火渡り式ではそれぞれの願望成就を唱えながら素足で歩く。参加者の話では熱くないとのことだったが白い煙が上がっており熱そうに見えた。<文:宗教学研究室3年次・大石圭那>