2019/09/07
研究とそれほど直接には関係しないのですが。
MV(ミュージックビデオ)がYoutubeだとかの動画サイトにアップロードされていることが結構あります。ミュージシャンや所属している事務所自身が、新曲などを出す際のプロモーションのためにアップすることも結構あるみたいですね。
で、僕はそういうMVの中でもストーリー仕立てになっているものが好きでして。つまり、曲の世界観を表現するために、映画やドラマっぽくなっている感じのものです。
その手のMVをよく作って上げているミュージシャンとして、たとえばNORIKIYOというラッパーがいます。
ちょっと前のものだと「仕事しよう」だとか。
浅沼稲次郎暗殺事件がモチーフになってますね。NORIKIYOは結構メッセージ性も強いラッパーで、その辺をMVに込めることが多いみたいです。最近だともっとはっきりした感じでストーリー仕立てになっているものをいくつか発表したりしています。
たとえば下の「What Do You Want?」なんかが典型的です。映像が2分くらい過ぎてようやく曲が流れ始めるという。
撮影のためにフィリピンに行ったみたいですね。あと、やはりラッパーの漢も出演しています。
ストーリー仕立てになっているMVを作るのにラッパーが多いのか、それとも僕がたまたま好きで見てるだけなのかは分かりませんが、他にも同じようなMVを発表しているラッパーがチラホラいます。
たとえばD.Oとか。
DOGMAとかも。
他にも漢とD.Oのこれや、
これ、
舐達麻のこれもそうですね。ちなみに舐達麻のこのMVは、前の曲(FLOATIN’)の歌詞をふまえていると映像の意味が分かる感じになっています。
FLOATIN’のMVはこれです。
ラップではないものだとBiSHのこれ(これまたちょっと昔の曲ですが)もストーリー性がありますね。
どれもこれも(NORIKIYOとBiSHのはそうでもないですが)アウトロー感が強いMVばかりですし、結構あからさまに触法的な行為も歌詞に出てきたりするので、そのこと自体どう考えるかはともかくとして(当然いいか悪いかで言えば触法行為はダメです)。ミュージシャンが、何かしらのリアリティを持った形で、あるいは何かしらのメッセージを込めて曲を発表する方法としてこうしたMVを作るんだろうなと考えています。曲とはまた別の作品として(=曲の単なる添え物ではなく)映像を作り、それを通してメッセージを伝えるっていう手法が、Youtubeだとかの発達とともに拡大しているんだろうなという気がしています。つまり、いいか悪いかではなく、「こういう世界観が表明されていて、それはどういう意味があるのかな」と考えるのが面白いというか。
あと、ストーリー仕立てとはちょっと違うのかもですが、自分の地元だとか育ってきた境遇だとかをMVで描くラッパーも多いですね。
NAGAHIDEとカクマクシャカのこれとか。
あとはZorn the darkness(現ZORN)もこの手のMVをたくさん発表しています。
他にもANarchyやShingo☆西成とかもそうですね(これまたやや昔のMVですが)。
これはラップではなくてロックですが、ISWも沖縄の街を背景にしたMVを出しています(これ撮影してるのは確か学部生時代の友達だったはず)。
こうやって上げていくとキリがないですし、もっともっと該当するようなMVはあると思いますが。
曲の文脈がMVで提供されてくる感じなのかなと考えたりしています。あと、こんな感じでMVのことが結構好きなので、MV研究を学生さんの誰かが卒論とかでやってくれると面白そうだなーとも思っていますので、興味がある学生さんはそんな方向性もありますよということで。