2019年のホームカミング・デー

本田義昭(人文学部元教員)

ホームカミング・デー

10月26日(土)に山口大学でホームカミング・デーが開催されました。例年と同様に、全学イベントと学部企画が並行して行なわれ、人文学部では午後の2時から4時まで教員や在学生が各研究室に詰めて、訪れた卒業生などと交流する会が開かれました。独文研究室では当日の午前中に4年生の卒論中間発表会があるので、ホームカミング・デーと合わせて参加しませんかとお誘いを受け、2年ぶりに山口市を訪れました。

卒論中間発表会では、エムデ先生と下嵜先生のご指導で卒論に取り組んでいる4名の4年生が発表しました。提出締切までまだ2カ月半あるので、今は論文の骨組みに肉付けをし始める段階のように感じました。私も知らない現代作家を取り上げたり、ドイツ語で書かれた研究文献を読んだりと、4人の意欲的な姿勢が伝わって来ました。卒業論文は、自分で問題設定をして自分でそれを解明する一大プロジェクトです。完成までの道は平坦ではないでしょうが、それだけにやり終えた時の達成感はひとしおです。ゴールを目指してぜひ頑張ってください。

中間発表会が終わるとちょうどお昼時となり、本場ドイツの白ソーセージとブレーツェル(8の字型のパン)を皆で頂きました。中間発表というプレッシャーから解放されて、学生の皆さんがおいしそうに食べていたのが印象的でした。

ホームカミングデー兼中間発表会、白ソーセージとブレーツェル

午後の部の研究室訪問では毎年数名の卒業生が来られるようですが、今回は独文出身ではありませんが 在学中にドイツ留学を経験した方が3人のお子さんを連れて訪ねて来られました。卒業して10年経った今もドイツ語の勉強を続けているそうです。その方の一番下の2歳の男の子は学生たちに大人気でした。上の二人のお子さんは小学校の低学年ですが、お母さんの影響を受けてドイツに興味があるそうです。将来は山大の独文に入ってくれるといいのですが・・・。

話が弾むうちに、キャンパスをぐるっと見て回ろうということになりました。構内のあちらこちらにホームカミング・デーにやって来たお客さんがいました。中でも、お子さん連れの30代、40代の方たちが目立ちました。図書館の前には今月オープンしたばかりの生協の福利厚生施設FAVOがありました。このちょっとしゃれた建物の1階はカフェテリアで、2階は売店のようです。建物の横には大学紹介の20枚くらいの大型ポスターが展示されていて、ホームカミング・デー用の出店もあり、大勢の人たちで賑わっていました。

人はだれも時折自分が卒業した母校が気になることがあります。何かの用事で近くに来た時に山大に足を運びキャンパス内をぶらりと散歩するのもいいものですが、ホームカミング・デーのようなイベントに合わせて訪れると大学の今の様子がよくわかりますし、懐かしい人に再会することもあります。都合がつけば一度参加されてはいかがでしょうか。

2019年のホームカミングデー 兼 中間発表会

 

 

哲学(美学)コースでエアランゲン大学留学経験者のSさん

「今回初めてホームカミング・デーに参加しました。久しぶりに訪れた母校は、新しい建物が建っていたり、散歩コースが出来ていたりと変わっている所も多かったです。なにより通っていた校舎がとても綺麗になっていたのが、少し寂しいような羨ましいような…懐かしい先生方にもお会い出来て、楽しい時間を過ごすことが出来ました。子ども達も連れて参加したのですが、広いキャンパスで色々なイベントにも参加でき、在校生にも遊んでもらえて、大学というものに興味を持てたようです。
また機会があれば参加出来るのを、親子で楽しみにしています。」