人文学部人文学科 歴史学コース 日本史 真木 隆行 MAKI Takayuki
歴史学は、実は若者むけの学問です。
分野 | 日本中世史 |
---|---|
担当授業 (学部) |
日本史概説(古代・中世) 日本史入門(中世) 日本史特殊講義(中世) 日本史史料基礎講読(中世) 日本史史料発展講読(中世) 日本史実習 日本史基礎演習(中世) 日本史発展演習(中世) 日本史卒論基礎演習(中世) 日本史卒論発展演習(中世) |
担当授業 (研究科) |
日本歴史論(中世) 日本歴史論演習(中世の政治) 日本歴史論演習(中世の社会) |
主な研究内容
私のゼミ(日本史演習)では、鎌倉・室町・戦国時代に興味がある学生さんたちが、ご自分の好きなテーマを見つけて研究し、互いに議論しています。はじめは古文書にためらう人が多いですが、すばらしい卒業論文を書いて卒業する人もいれば、更に大学院へ進学する人もいます。大学4年間の内面の成長スピードは、驚くほどです。
ところで、鎌倉時代や室町時代は、武士の時代というイメージがあるかもしれませんが、天皇家や貴族(女性を含む)が、幕府と共に中央政界を動かしていましたし、寺社の勢力も猛威をふるっていました。戦国時代の地方でさえ、中央とのつながりが存続しますので、実に多様な研究テーマが見つかります。私個人としては、貴族的な寺社を研究テーマにすると、この時代はどう見えてくるか。そのような課題にチャレンジしています。
学問のことなど
日本中世史の研究を専門とする私ですが、幼い頃の歴史に対する関心は、とても素朴なものでした。しかし学問的には未熟な関心でしたが、読書やテレビなどを通して、大きな時間の流れを感じたのは、大切な体験だったと思います。その後、自分の住んでいた地域や、日本や外国の歴史にも興味を持つようになったのは、私の関心が人物だけでなく、人間社会にも向くようになったためでしょう。「歴史」といっても内実は様々ですが、歴史認識は、心の成長や経験の蓄積に伴って次第に深まってゆくものです。やがて高校生の頃、地域の中世史に関心を持つようになった私は、図書館で関係書籍を読んだり、史跡を訪れたりするようになりました。またその頃は、高校教師志望でしたので、大学ではそれを意識して真剣に学びました。ところが、卒業論文に向けて研究しているうちに、ある発見をします。過去の事実というよりも、過去における変化の事実に気づいたのです。この発見が、その後も研究を続ける原点となりました。