「就職活動のためのコミュニケーション能力養成講座」報告

まだ冬休み中の1月6日と7日の2日間、恒例のコミュニケーション能力養成講座が人文学部で開かれました。参加したのは21名(人文学部生17名、農学部生2名、経済学部生2名)と、残念ながら昨年よりは少し少なめでした。が、受講した学生からは「とてもためになった。後輩にも勧めたい」といった感想が聞かれました。

講座の講師を務めてくださったキャリアカウンセラーの重松政徳先生は、某有名メーカーで人事の仕事に就いておられた方です。そして、そのご経験を生かして、現在は様々な企業で研修を担当され、また、大学や予備校での講演・講座も数多くこなしていらっしゃいます。また、中国の大学や企業の事情にもお詳しい方です。よって、多様な角度から、大変興味深いお話を、非常に具体的に分かりやすくしていただくことができました。

重松先生は、「企業や官公庁が求めるコミュニケーション能力とは何か、いかにすればそれを身につけられるのか」といったことを中心にご指導をしてくださる合間に、雑談のようにしながらも、受講生たちに色々なアドバイスを与えてくださいました。そのうちから2つ3つ記憶に残ったことを挙げますと、以下のようになります。

 ・今はインターネットの時代で、最新のニュースもネットで知ることはできる。しかし、世の中の動向をきちんと掴むには、やはり新聞を読むようにしなさい。

 ・企業の合同説明会がよく開かれている。あれはあれで、短時間で会社の特徴などを聞くにはよいのだけれども、本当にその会社のことをよく知ろうと思えば、インターンシップで1週間くらいその会社の中に入ってみる方がよりよい。

 ・みな有名企業に就職したいだろうが、それが叶わなかったときには、「希望したところに行けなかったから、1年間バイトしながら次年度に備えて過ごします」というような考え方はしない方がよい。企業も「新卒」採用志向があるから、就職浪人をしても不利になる。今の時代は、どこでもいいから(小さな会社でもいいから)とにかく「正社員」になりなさい。そして、そこで3年間くらい頑張っていれば、自分の意外な能力が見えてきたり、社会人力が付いたりして、転職も可能になる。また、小さな会社の社員でスタートしても、そこが大きなところに吸収合併されると、自分も自動的に有名会社の社員になってしまう、というようなことも起こるもの。とにかく、人生では意外なところから自分の可能性が広がるものだ。私(=重松先生)も、営業畑でスタートしたが、ひょんなことから人事の仕事をやらされ、それがきっかけで、今のカウンセラーの仕事をすることになった。

 

今は、就職活動を早い時期から始めなくてはならなってきました。しかしながら、企業側も慎重になって、内定を出した学生から蹴られるというようなことがないように、最終面接までいっても内定通知をなかなか出してくれず、1カ月も2カ月も待たされることがあるようです。つまり、大学生の就活期間が長くなっています。こういう大変な時代ですが、皆さんの努力が十分に報われことを願ってやみません。

就職支援部会座長 太田 聡