上田 由紀子

人文学部人文学科 欧米言語文学コース 英語学 上田 由紀子 UEDA Yukiko

とても不思議で面白い「ことばの仕組み」を一緒に覗いてみませんか?

上田 由紀子

分野 理論言語学(統語論)、主に英語と日本語の比較統語論
担当授業
(学部)
英語学特殊講義(統語論)
英語学講読(統語論)
英語学演習(統語論)
英語学卒論基礎演習
英語学卒論発展演習
担当授業
(研究科)
英米語論(総論)
英米語論演習(構文研究)
英米語論演習(統語理論)

主な研究内容

世界には、日本語、英語、フランス語、中国語、スワヒリ語など、様々なことばがありますが、それらに共通する「ことばの仕組み」があるとしたら、それはどんなものなのでしょう?私の専門とする理論言語学(統語論)は、そんなことばの共通性に注目していきます。私自身は、日本語、英語、スペイン方言、ギリシア語などの主語名詞句の構造的な位置と数量詞やwh句の解釈の関係をミニマリスト・プログラムと呼ばれる枠組みを使って説明しようと試みています。近年は、さらに、「ラベリング」という概念を用いて、主語位置の言語間の違いを導き出せないかと考えています。そして、主語位置の違いから、様々な言語現象が予測されるのではないかと考えています。
私のゼミでは、特に、人間言語の「構造」と「意味」に関わる問題を扱います。無意識に、正しく使えてしまっている、不思議な「ことばの世界」を一緒に体験し、その謎を探求しましょう!

学問のことなど

私が「(理論)言語学」に出会ったのは、大学2年生の時でした。「統語論(Syntax)」という授業で、それまで、英語を「語学」としてしか学んでこなかった私には、人間言語の「共通性」に目を向け、ヒトは生まれながらに持っている「ことばの仕組み」に、無意識に従ってことばを生成しているという生成文法のアプローチは衝撃的でした。
2年生の終わりに、私の将来の指導教官になる先生から、「統語論の授業で読み終わらなかった部分を一緒に読みませんか?」と誘われました。それから毎週火曜日の先生との読書会が始まりました。先生は、いつもお紅茶とチョコレートを用意しておいて下さり、授業の後の2時間ほどの時間、私たち学生と様々な論文や本を読み進めて下さいました。今思うと、授業の後のこの時間で、私は、言語学の多くを学んだような気がします。エレガントな議論を読むと、いつか私もこんな説得力のある議論ができるようになりたいなあと思いました。決定的な例がみごとに並んだ論文を読むと、どうやったらこういう視点でことばを観察できるのだろうと考えました。4年生になったとき、もうちょっと言語学を勉強したい!と思いました。その「もうちょっと」が今も続いている状態です(笑)。
学生の皆さんと一緒に最も身近な魅惑の世界を楽しみたいと思っています。

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