平成27年度卒業生 就職活動体験 記№4 

就職活動体験記 №4

前回の渡邉あかりさんと同じ言語文化学科 日本語学・日本文学コースの卒業生:河嶋有幸さんが寄せてくれた就職体験記を紹介します。
じつは、河嶋さんは、現在採用延期制度を利用して山口大学大学院人文科学研究科に在学中で、大学院修了後に山口県内の高等学校で国語科教員として採用される予定になっています。こんな形での就職も可能です。
ところで、人文学部には、教員を志望する学生が多く入学してきます。しかし、少子化が進み、地方公務員同様、年々狭き門になってきています。しっかりとした目標をもって、いい準備をしておいてください。

就職活動体験記 №4
河嶋 有幸
私は学部4年生のときに教員採用試験に合格し、採用延期制度を利用して山口大学大学院人文科学研究科に進学しました。大学院修了後は山口県内の高等学校で国語科教員として採用される予定で、現在は専修免許状の取得を目指して大学院で研究を行っています。
就職活動時期は教職と一般企業との二足の草鞋だった人もいた中で、私は一般企業へのエントリーはせず、教員採用試験も併願無しの山口県一本でした。3年生の終わりまで部活動に集中していて就活のことを考える余裕がなく、出足が遅れてしまったためです。一方周りの同期は自分と比べて動き出しも意識の高まりも早かったように感じました。そのことに対して焦りはありましたが、それでも必要以上に将来について不安がることはないという気持ちもありました。近年は特に「新卒で就職できなければ絶望」という風潮があるように思いますが、これまでの大学生活で数多くのアルバイトを経験したことで、「別に新卒や正規採用でなくとも働き口はいくらでもあるし、怯える必要はない」という確信を持っていました。そうして余計なプレッシャーを感じずに試験に臨めたことが、結果的に良い方向に作用したのだろうと思います。
また、私は採用試験の勉強を理由に何かを諦めるということを一切しませんでした。部活動は3年で引退でしたが4年次は部活のOBの楽団に所属し、毎回の練習に参加しました。教育実習もありましたが、その間は教採の勉強をする暇があるなら授業づくりや教材研究をしたいという思いだったので、実習中はほとんど試験対策もしていませんでした。今振り返ると、受験生としては少し考えが甘かったような気もしていますが、それでもやりたいことを諦めずに貫いたことは私の中で自信になりました。
そんな状態で試験を受けたので、案の定筆記試験を自己採点してみるとお世辞にも良いとは言えない正答率でした。しかし人物試験(集団討論や模擬授業、個人面接)については、ここを評価してもらえたのではないか、と思い当たる点がいくつかあります。まず、笑顔と声量を維持して話すことを徹底しました。私は油断するとすぐに暗く小さい声になってしまうのですが、教員は声が大きいに越したことはないと実習でも教わっていたので、それに一番気を付けました。また、一次試験も二次試験も、集団討論では誰よりも先に発言をしました。討論は積極性と協調性のバランスが鍵だとよく言われていたので、人の話を聞く姿勢やより意見を深めるための質問の仕方にも気を付けつつ、討論の進行役に立候補したりして主体的に参加しました。一次試験では緊張もあってあまり上手く進行できず他の受験者の方に助けてもらった部分が多かったですが、二次試験では模擬授業内容がとても興味深かったこともあり、試験であることを忘れて純粋に討論を楽しむような空気を作ることができました。試験が終わった後は、正直受かっている自信はあまりありませんでしたが、それでも自分の全力を出せたと言える終わり方だったので、不安よりもやりきったという満足感の方が勝っていました。
その後、あることがきっかけで大学院進学を志すようになり、採用延期制度の存在を知って、大学院入試を受けることを決意しました。その後教採合格の通知を頂き、大学院入試にもなんとか合格させて頂いて、無事に進路が決まりました。
大学4年生という、人生において大事な1年間は、私にとってはまさに激動の1年でした。反省点もたくさんありますが、それでも得られたものを無駄にしないように大学院の2年間を過ごし、胸を張って社会人になれるよう努力していきたいと思います。[:en]就職活動体験記 №4

 前回の渡邉あかりさんと同じ言語文化学科 日本語学・日本文学コースの卒業生:河嶋有幸さんが寄せてくれた就職体験記を紹介します。
じつは、河嶋さんは、現在採用延期制度を利用して山口大学大学院人文科学研究科に在学中で、大学院修了後に山口県内の高等学校で国語科教員として採用される予定になっています。こんな形での就職も可能です。
ところで、人文学部には、教員を志望する学生が多く入学してきます。しかし、少子化が進み、地方公務員同様、年々狭き門になってきています。しっかりとした目標をもって、いい準備をしておいてください。

就職活動体験記 №4
河嶋 有幸
私は学部4年生のときに教員採用試験に合格し、採用延期制度を利用して山口大学大学院人文科学研究科に進学しました。大学院修了後は山口県内の高等学校で国語科教員として採用される予定で、現在は専修免許状の取得を目指して大学院で研究を行っています。
就職活動時期は教職と一般企業との二足の草鞋だった人もいた中で、私は一般企業へのエントリーはせず、教員採用試験も併願無しの山口県一本でした。3年生の終わりまで部活動に集中していて就活のことを考える余裕がなく、出足が遅れてしまったためです。一方周りの同期は自分と比べて動き出しも意識の高まりも早かったように感じました。そのことに対して焦りはありましたが、それでも必要以上に将来について不安がることはないという気持ちもありました。近年は特に「新卒で就職できなければ絶望」という風潮があるように思いますが、これまでの大学生活で数多くのアルバイトを経験したことで、「別に新卒や正規採用でなくとも働き口はいくらでもあるし、怯える必要はない」という確信を持っていました。そうして余計なプレッシャーを感じずに試験に臨めたことが、結果的に良い方向に作用したのだろうと思います。
また、私は採用試験の勉強を理由に何かを諦めるということを一切しませんでした。部活動は3年で引退でしたが4年次は部活のOBの楽団に所属し、毎回の練習に参加しました。教育実習もありましたが、その間は教採の勉強をする暇があるなら授業づくりや教材研究をしたいという思いだったので、実習中はほとんど試験対策もしていませんでした。今振り返ると、受験生としては少し考えが甘かったような気もしていますが、それでもやりたいことを諦めずに貫いたことは私の中で自信になりました。
そんな状態で試験を受けたので、案の定筆記試験を自己採点してみるとお世辞にも良いとは言えない正答率でした。しかし人物試験(集団討論や模擬授業、個人面接)については、ここを評価してもらえたのではないか、と思い当たる点がいくつかあります。まず、笑顔と声量を維持して話すことを徹底しました。私は油断するとすぐに暗く小さい声になってしまうのですが、教員は声が大きいに越したことはないと実習でも教わっていたので、それに一番気を付けました。また、一次試験も二次試験も、集団討論では誰よりも先に発言をしました。討論は積極性と協調性のバランスが鍵だとよく言われていたので、人の話を聞く姿勢やより意見を深めるための質問の仕方にも気を付けつつ、討論の進行役に立候補したりして主体的に参加しました。一次試験では緊張もあってあまり上手く進行できず他の受験者の方に助けてもらった部分が多かったですが、二次試験では模擬授業内容がとても興味深かったこともあり、試験であることを忘れて純粋に討論を楽しむような空気を作ることができました。試験が終わった後は、正直受かっている自信はあまりありませんでしたが、それでも自分の全力を出せたと言える終わり方だったので、不安よりもやりきったという満足感の方が勝っていました。
その後、あることがきっかけで大学院進学を志すようになり、採用延期制度の存在を知って、大学院入試を受けることを決意しました。その後教採合格の通知を頂き、大学院入試にもなんとか合格させて頂いて、無事に進路が決まりました。
大学4年生という、人生において大事な1年間は、私にとってはまさに激動の1年でした。反省点もたくさんありますが、それでも得られたものを無駄にしないように大学院の2年間を過ごし、胸を張って社会人になれるよう努力していきたいと思います。