2016年度角島民俗調査実習

学生特派員Yです。
夏が始まりますね。私は、夏よりも冬が好きなのでなんとも言えない、ちょっぴり不快な気持ちになっています。

夏ということで、去年の夏休みにあった民俗調査実習について書きます。

私の所属する民俗・文化人類学研修室では、主に夏休みに県内や県外に調査地を設定し、そこに数泊しながらフィールドワーク(インタビュー調査など)をする民俗調査実習という授業があります。私と同じ時期に3回生になった学生は下関市豊北町の角島に行って、調査をしてきました。私たちの一つ上の先輩も角島の調査を行っていたのですが、私たちが再度調査を行うことで、より多角的な視点を持って角島の民俗について調査をすることができました。

特派員

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特派員2

調査対象としては、漁業や信仰、商店などがありました(写真には、「綺麗な」被写体しか載せていませんが、実際は泥臭い作業も多くあります)。

私は、角島の商店について調査をしました。角島の中には個人経営の商店が2つ、漁業組合のお店が1つあります。その中でも私は、個人商店のT商店に的を絞り調査を進めました。

そのT商店の店主にお店や商品のお話をうかがうだけでなく、来客時にはその会話のメモを取り、その商店を取り巻く状況をいろいろな角度から把握することに努めました。3泊4日の調査だったのですが、毎晩毎晩当日の調査内容の報告会をした後に懇談をしたり、雨の日には宿で休憩したりと、大学生の修学旅行のような4日間を過ごしました。(←違うか笑)

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大学に帰ってからも、データを客観的に分析し、報告書としてまとめました。実地での実習自体は、予備調査、補足調査合わせて、6日間だったのですが、調査の題決めから、報告書の完成までを含めると丸1年という大掛かりなものでした。

文系の学部は役に立たないとはよく言われますが、この実習を通じて、人への話の聞き方、お願いの仕方、また、得たデータをいかにしてまとめるか、分析するかという能力の最低限の部分は身に付いたと私は考えています。そのくらいこの実習は人と直接かかわるので、いろいろな面でハードなものであり、同時にやりがいのあるものでもありました。

特派員3

今年の3年生は、周防大島で調査をするそうです。ぜひ、苦しいながらも楽しむ気持ちを忘れず、取り組んでほしいと思います。