人文学部で学んだこと(第1回):社会学コース4年生Aさん

在学生の視点から、人文学部でどのようなことが学べるのか、インタビュー形式で紹介してもらうコーナーを設けました。

第1回目は社会学コース4年生のAさん(山口県出身)です。

 


  • 山口大学人文学部に入るまで

――Aさんが山口大学人文学部を受験することに決めた経緯や理由、きっかけは何だったんですか?

元々は県外の大学が第一志望だったんですよね。山口大学は後期で受験しました。また、最初は山口大学の中でも教育学部に進みたいと考えていました。でも、「自分が本当に先生になりたいのか」と考えた上で、教員免許を取れる学部で、かつ、自分が好きな国語や社会の免許を取れる人文学部を選びました。

――で、その中でも人文社会学科(当時:インタビュアー注)を選んで社会学コースに。

その中でさらに考えた時に、どちらかというと社会が好きだったので人文学部の人文社会学科を選びました。本当は、最初は歴史学を研究することも視野に入れていたんですが、社会学コースを選びました。

 

  • 人文学部で学んだこと

――入学後、人文学部で学んだことで面白かったことは何がありますか?

入学後、社会学の概論の授業を受けて、それまで自分が知らなかった物事――たとえば移民の問題や犯罪のこと、非行の話や刑務所から出所した人の話など――の、ニュースで耳にすることの“さらに先のこと”を学べたのが面白かったです。

――なるほど。それが元でAさん自身、「自分はここが変わったな」って思うところはありますか?

学んだことを通して、生身の人間の、困っていることなどの感情も含めて「どう生きているのか」ということを考える視点が身についたように思います。ちなみに、そのことが社会学コースを選んだ理由の1つになりましたし、大学で専門的に学ぶ面白さを実感した最初のきっかけにもなりました。入学前に考えていたような先生の道に進むためには歴史学コースが多分近いし、今も歴史学は好きなんですけどね。でもこの感覚があって、社会学に興味を持つようになりました。

 

  • 卒業後の進路

――Aさんの卒業後の進路としてはどのような状況ですか?

公務員に内定しています。

――公務員という進路と、人文学部で学んだことってどのように関係していますか?

学んだことと進路が直接にすごく関係があるわけではないのですが、社会で今困っている人に社会保障制度などを通して関わることができる職に関心を持って進路選択をした面があり、その点で関連があると思います。また、社会学で幅広く“社会”のことを学んだので、公務員試験の場面でも、たとえば集団討論で出たテーマを多角的に考えて議論ができた点で、学んだことが活かせたように思います。

 

  • 高校生に向けて

――高校生に向けてメッセージをお願いします。

まだ進路を決めていない学年の人たちにメッセージを2つ送りたいと思います。1つ目は、「偏差値重視で決めるのではなくて、自分が学びたいことややりたいこと重視で進路を決めるといいよ」ということです。入学後、やりたいこととやれることのギャップがあるのってきついですから。あと、「進路は親が言うことではなくて、自分が進みたい道を選んだ方がいいよ」というのも伝えたいと思います。大学に入学した後にも就職等の進路を選んでいくのは自分なので、自分で選ぶ経験を早めにしておくと大事だなと感じています。また、仮に第一志望ではなくても、結局は選んで決めた入学先だと、そこで学ぶ楽しさを見つけることができるようになると思いますから、とにかく自分で考えて選ぶことが大事です。


第1回目は以上です。Aさん、ありがとうございました。

今後も不定期で、人文学部の在学生たちに「人文学部ではこういうことが学べるよ」といったことを紹介していってもらう予定です。