『ふしぎ荘で夕食を ~幽霊、 ときどき、カレーライス~』で第25回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞した村谷由香里先生(2011年卒)からメッセージをいただきました

『ふしぎ荘で夕食を ~幽霊、ときどき、カレーライス~ 』 で第25回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞(参考リンク:公式HP)を受賞された村谷由香里先生(2011年卒)よりメッセージをいただきました。人文学部で学んだことが創作の基盤にあるとのことで、私たち教員としてもとても励みになります。

 

山口大学在学生の皆様、はじめまして、村谷由香里です。わたしは2007年に人文学部人文社会学科に入学し、2011年の春に大学を卒業しました。

 

今、一度だけ過去に戻れるとしたら大学時代に戻りたいと思うくらい、わたしにとっては山口大学で過ごした日々が宝物です。

わたしは高校生のころから哲学に興味があり、3年生のときにオープンキャンパスで人文学部の西洋哲学ゼミを訪れてから、迷わず受験先を定めました。

 

優秀な学生であったとは決して言えませんが、担当教授の脇條先生の丁寧なご指導と、周りの友人たちに恵まれ、哲学という学問は今でもわたしの創作の基盤になっています。

「ただそこにあるもの」を読み解く力、表現する方法は、人文学部に入学して4年間を過ごすうちに自然と身についたものです。

 

第25回電撃小説大賞メディアワークス文庫賞を受賞した『ふしぎ荘で夕食を ~幽霊、 ときどき、カレーライス~』は大学生のシェアハウスの物語ですが、この小説を書いている間、わたしの頭には常に山口大学で過ごした4年間のことが蘇っていました。作家としての今のわたしは間違いなく、山口大学で過ごした日々があったからこそ存在しています。

 

在校生の皆様をはじめ、これから山口大学に入学する高校生の皆様も、学生生活の思い出は、有意義なものも無為なものもすべて宝物になると思います。これから社会へ羽ばたく皆様の、未来のご活躍をお祈り申し上げます。