教育実習奮闘記

 私は、現在4年生で、教員免許取得を目指しています。人文学部で教員を目指すメリットは、自分の興味のある分野の勉強をしながら、免許取得(英語、国語、社会)ができることです。私は言語学ゼミを専攻し、世界の様々な言語について勉強し、卒論ではオーストロネシア諸語の談話構造について研究しています。

 人文学部の場合、中学・高校両方の第一種免許の取得が可能です。両方とも取得する強者もいますが、私の場合は、高校の「英語」のみで、単位取得が少しだけ楽でした。というのも、学部の専門授業にプラスして、1年生からコンスタントに教育学部の授業をたくさん取得しなければならないからです。特に2年生の夏休みには、ほぼ1か月間にわたり集中講義が続き、暑い夏、一日中汗たらたら流しながら、授業を受けました。そのとき、一緒に頑張る仲間がいると励まし合えるので、1年生の内から仲間を作っておくことをお勧めします。

 ところで、今年の5月末から3週間ほど母校で教育実習をしてきました。高校生の時は教育実習生が来るのを楽しみにしていましたが、自分がいざ実習生の立場になると、緊張で楽しめるものではありませんでした。母校の先生方のサポートを受けながら、毎日夜遅くまで次の日の授業の準備をしました。夜中の3時に寝て昼に起きるという怠惰な大学生活から一変、教育実習中は朝7時に登校して夜7時に下校し、三食お風呂付きの家族の全面バックアップで、実習中はちょっぴり太りました。おまけに休日の出勤まで経験しました。「なんで、こんなに学校に行かなければならないんだ」と辛く感じることもありましたが、自分だけが学校に来ているのではなく、担当の先生も休日をつぶして指導してくださいました。本当に教員って大変な仕事だと思います。しかし、時間をかけた分、今思うと、研究授業はいいものができたと自負しています。それに、来る日も来る日も慕ってくれる生徒たちの笑顔のおかげで、モチベーションアップ、明日への活力ですね。生徒の話を聞いたり、わからないところを一緒に考えたりしているうちに、自分が生徒の成長に少しでも関わりたいと次第に思うようになっていきました。

 教育実習に行った人は、2パターンに分かれると言われています。絶対に教員になりたくない人と、絶対に教員になりたいと思う人です。私は、後者の「教員になりたい」と強く実感しました。生徒と共に成長していく教員になりたいからです。皆さんも人文学部で好きなものを学びながら、教員を目指してみませんか?

(特派員 Y)