山大生の車事情

 山大生の移動手段は、もっぱら自転車で、特に朝の授業前は自転車ラッシュアワー帯です。授業に遅れまいと焦っていることもあり、交通マナー違反が多発し、大学正門前の警備員のおじさんに、いつも誰かしら叱られています。
 バイト先は概ね湯田温泉周辺ですが、程よく距離があります(約1~2km)。雨が降ると、バスで行くべきか、それとも歩いていくべきか、大変迷います。当然、車を持っている学生もいますが、それは本当にごく一部です。大学の駐車場に車を置くにも有料の許可証が要りますし、アパートの駐車場代もかかります。私自身、今のところ、車は持っていません。折角免許を取ったので、中古車を買うか、カーリースにするかを迷っている身です。山口に引っ越してきて3年が経ちますが、雨が降るたびに「車が欲しいなあ」と感じています。

 そこで、山大生が車を持つまでの経緯とそのメリットについてお教えしたいと思います。まず、車の運転に必要なのは免許です。山口大学周辺には、2つの自動車学校(湯田とゆめタウンの近く)があります。運転が下手でも教習所の先生に褒めてもらえるそうですが、私は全くほめちぎられませんでした。2つとも大学から無料のシャトルバスが約1時間ごとに出ており、自宅の最寄りバス停に停まることもあります。移動が億劫な自動車学校へも、シャトルバスさえあるなら気軽に通えますね!ちなみに自動車学校の入校料は約25万円です。夏や秋には学生割が効いたりもします。

 免許を取ったら、当然次は車本体を手に入れることが必要になります。たいていの学生はここでペーパードライバーへの道を歩むことになります。理由は単純、お金がないからです。そうこうしている間に月日は流れ、運転自体を忘れてしまいます。バイト代、もしくは実家の援助により、お金の目処が立てば、車を手に入れる2つの選択肢が見えてきます。1つ目は中古車を買うこと。お金に余裕があれば新車でもいいですが、なんてたって若葉マークの「初心者ドライバー」です。新車で事故を起こすのは当然、駐車の際にゴリッと擦るのはかなりショックな大事件です。私は中古車、またはカーリースをお勧めします。カーリースとは、車会社と契約し、レンタカーの延長線上と言えるものです。現在は山口でも多くの大手車会社のカーリースが行われていて、大学生向けのカーリースも充実しています。大学近くには格安のカーリースや、大学生協でのレンタカープランもあります(長期・短期)。車種が思ったように選べないといったような多少のデメリットはありますが、毎月の負担が一定で、管理が思ったより簡単というのも魅力です。また、走行距離制限がないものもあります。しかし大事なのは、自分でお金の管理をすることです。親任せにはできません。

 さて、ここで車を持つことのメリットについてお話します。なんといっても雨の日、夏日、極寒日のストレスの有無が違います。また、自転車で家具などの大きいものを運ぶのは無理ですし、大学周辺は道路の起伏も多く、上り坂は正直きついです。さらに、大学の長期休暇には、自分の車で友達を連れて一緒に出かけることができます。それと大事なことですが、山口市内には娯楽施設が少なく、映画館は隣の防府市にしかありません。防府まで車だと30分程度で行けるのですが、電車を使うとローカル線(山口線と山陽線)を乗り継いで行くしかなく、少なくとも片道1時間半はかかります。観光名所・秋吉台へはバスが通っていますが、現在は休日でも15時ごろが最終便です。このことから、山口市で遊ぶにも、市外・県外に出て観光するにも、車は必須であると言えます。しかし怖いのは、やはり事故です。例えば友達を乗せてドライブするとしたら、そこには責任が伴います。さらに大学付近は混みあいますし、少し調子に乗ると大変なことになります。ついでながら大学周辺には警察の取り締まりが日常的にあり、パトカーがひっきりなしに通っていますし、深夜・日中を問わず、あちこちに隠れていますので、学生はよく注意されます。もちろん交通違反をすれば即罰金です。このことを念頭に置いて、勉強の間の息抜きに楽しいドライブライフを送りましょう。

(特派員 N)