教員著書刊行情報

歴史学コース担当 真木隆行准教授が執筆にかかわった図書が刊行されました。

川岡勉・古賀信幸 編
日本中世の西国社会3 西国の文化と外交 清文堂 2011年12月
saigoku
<書籍データ>
*全3巻完結(A5):290ページ
*出版社:清文堂(2011/12)
*言語 日本語
*ISBN: 9784792409296

<著者からひとこと>
共著に寄稿しただけですが、紹介せよとすすめてくださったので、この場をお借りします。
川岡勉・古賀信幸両氏の編著により、『日本中世の西国社会』全3巻が2010~11年にあいついで公刊されました。このうち第3巻の第3章「周防大内氏とその氏寺興隆寺の質的変容」を私が執筆しました。この論文では、南北朝時代から室町時代にかけて、興隆寺がどのように質的変化を遂げたかを明らかにしたのですが、その変化の裏側で展開していたのが、大内氏権力そのものの変化です。中世後期の守護権力(教科書的には守護大名)が、文化とのかかわりにおいて何をしようとしていたのか。政治と宗教が密着していたこの段階において、公権力による文化的施策はどのような歴史的位置にあったか。地方の一寺院の質的変化を捉えることを通して、いろいろな逆照射を模索しております。

なお、「西国」をテーマとするシリーズ本の企画は、初めてのことでしょう。しかも各章は、最新の研究成果ぞろい。これらに学びながら、また一歩ずつ、すすめてゆきたいと思います。