歴史学コース「考古学分野講演会」を開催しました

【開催報告1】
日 時:1月17日(火) 18:00~19:30
演 題:「家畜の考古学-古代アジアの東西交流」
講演者:菊地大樹氏(中国・蘭州大学考古学与博物館学研究所 教授)
会 場:第2講義室

歴史学コース考古学分野では、2023年1月17日、中国蘭州大学の菊地大樹氏をお招きし、「家畜の考古学-古代アジアの東西交流-」と題する講演会を開催しました。動物考古学者の視点から、東アジアにおける動物利用が、イヌ・ブタなどの農耕的家畜から、ヒツジ・ウシ・ウマなどの牧畜的家畜へと移り変わっていく様子についてお話いただきました。また特に、夏殷周の初期王朝期にむけて、これらの動物を選択的に受容し、また動物に階層をもうけることで、動物もまた王権や国家の形成に組み込まれていく様子について、良渚遺跡(新石器時代後期)、二里頭遺跡(夏代)、閻家寨遺跡(戦国時代の秦)など複数の遺跡での事例をもとに、お話いただきました。
菊地先生には、中国の春節休み(2023年は1月22日が春節です)を利用して、ご来校いただきました。当日は、考古学分野の学生やOBの方々、また人文学部教員が来場し、少人数でゆっくりと交流をさせていただくことができました。

 

【開催報告2】
日 時:1月20日(金) 12:50~14:20
演 題:「埋蔵文化財の科学分析:化学分析から何がわかるのか?」
講演者:飯塚義之氏(台湾・中央研究院地球科学研究所 研究技師)
会 場:小講義室

歴史学コース考古学分野では、去る2023年1月20日、中央研究院地球科学研究所(台湾)の飯塚義之氏をお招きし、「埋蔵文化財の科学分析:化学分析から何が分かるのか?」と題する講演会を開催しました。地球科学をご専門とするお立場から、石器・土器をはじめとする考古遺物の材料分析とその方法、またその一例として、東南アジアの新石器時代の玉製耳飾りについて、台湾製の玉材が東南アジア各地に伝わり、使われる様相などについてお話いただきました。
本講演会は、「考古学入門(東アジア)」(2022年度後期)の授業に合わせて開催しました。当日は、本講義を受講する人文学部の1・2年生を中心に、また考古学分野の学生・教員など、約40名が参加しました。