かみのせき ~風待ち・潮待ちの港~

こんにちは、人文学部2年のKです。

地方の情報発信に興味があるため、今回は私の地元である山口県の上関町についてご紹介したいと思います。

 

上関町は、山口県南東部に位置し、瀬戸内海に面した室津半島の先端部とその南側に位置する長島、そして長島の西側に位置する祝島、南東側に位置する八島を中心に半島部と島しょ部によって形成された山口県最南部の町です[i]

 

そんな上関町について説明していきます。

まず、歴史を見ていくと、1389年(康応元年)に足利義満、1594年(文禄3年)に豊臣秀吉、1826年(文政9年)にシーボルト、1865年(慶応元年)に坂本龍馬といった有名な人物が上関に立ち寄っており[ii]、長い年月にわたって重要な寄港地だったことが分かります。

また、江戸時代には朝鮮通信使が訪れています。

今年の5月21日に、大阪・関西万博にあわせて1764年以来、261年ぶりに朝鮮通信使航路を再現することとなり、朝鮮通信使船の復元船が室津港に寄港しました。かつて上関町には11回寄港した記録が残っています[iii]。往路でも寄港する予定だったのですが、あいにくの雨で風も強かったため、復路のみの寄港となりました。外側からだけでしたが実際に再現船を見たことで、歴史の流れやロマンだけでなく、見た目も特徴的で当時の技術力を感じました。貴重な体験ができたと思います。以下はその時の写真なのですが、雨の中撮影したため見えづらいかもしれません。

     

次に、水軍太鼓です。

水軍太鼓は、上関小学校4年生~6年生が一丸となって「水軍」と「上関」の2曲を演奏します。年が明けた1月頃からは6年生が3年生~5年生に教え、伝承という形で受け継いでいます。

毎年、「上関水軍まつり」や「愛・ランドフェア」などの地元の行事で披露しており、私も小学生の時に一生懸命取り組んでいました。「上関水軍まつり」で見る側として演奏を聴いた際には、自分も受け継いできた一人として後輩が頑張っている姿に感動しました。また、何かを表現することへの楽しさや人前に立つことへの抵抗感をなくすことができたのは、大学生活においての発表などに活かせていると感じています。皆さんも地元独自の行事に参加することで、新たな発見やかつての学びが今に役立っていることを感じられるかもしれません。

 

最後に海です。

穏やかな瀬戸内海が広がっているため、波音も心地良くリラックスできます。運が良ければ、イルカやスナメリを見ることもできます。

また、釣りをする人も多く、休日には祝島や八島に定期船で行く人もいるようです。魚も新鮮でおいしいので、魚好きにはたまらない環境が整っていると思います。今年の「愛・ランドフェア」は11月3日に開催される予定で、上関車海老のつかみどりやすいぐん市(せり市)で地魚を味わうことができます。

加えて、毎年初日の出を見に行くのですが、海とのコントラストがとてもきれいです。特に、上関大橋や上盛山展望台から見るのが他の場所では味わえない絶景のためおすすめです。

 

    

 

山口大学がある山口市からは少し遠いですが、ぜひ一度足を運んでみてくださると嬉しいです。また、昨年12月4日の「花咲く海の町」という記事にも上関町について書いているので、この記事も合わせてご覧いただければ幸いです。

皆さんも地元を大切にしながら山口県での大学生活を楽しんでください。

[i] 上関町役場ホームページ、「町の概況」の「位置」参照https://www.town.kaminoseki.lg.jp/%e7%94%ba%e3%81%ae%e6%a6%82%e6%b3%81.html

[ii] 上関町観光協会ホームページ、「史跡」の「上関町歴史年表」参照https://www.kaminoseki-kanko.jp/shiseki-img/rekishi_nenpyo.pdf

[iii] 上関町役場ホームページ、「朝鮮通信使ゆかりのまち~上関」の「朝鮮通信使上関来帰関係年表」参照https://www.town.kaminoseki.lg.jp/%e6%9c%9d%e9%ae%ae%e9%80%9a%e4%bf%a1%e4%bd%bf%e3%82%86%e3%81%8b%e3%82%8a%e3%81%ae%e3%81%be%e3%81%a1%ef%bd%9e%e4%b8%8a%e9%96%a2.html