就職活動体験記№2

人文学部では、一般企業以外に公務員や教員を目指す学生が多くいます。

ご存じのように、ここ数年、景気の高揚や少子化のこともあって、一般企業の採用意欲が急速に高まっています。そんな中にあっても、自身の将来を見据え、あえて狭き門である公務員や教員に果敢にチャレンジする学生たちがいます。

今回は、裁判所事務官に採用された、平成29年度卒業生(哲学・思想コース)Aさんに就職活動体験記を寄稿していただきました。山口大学人文学部を目指しているみなさん、ぜひ参考にしてください。

 

「就職活動体験記」№2

 

私は現在、裁判所事務官として働いています。

小さい頃に遊んだ逆転裁判などのゲームがきっかけで、元々法律関係の仕事に興味がありました。当時はかっこいいという理由だけでしたが、裁判所の説明会や見学会に参加していくなかで、職場の雰囲気や裁判所の役割に魅力を感じ、裁判所職員を目指すようになりました。

 

1.一次試験に向けて

大学三年生になってから大原の公務員講座を受講しました。夏まではなかなか勉強に身が入らず、本格的に勉強を始めたのは秋からでした。他の職種も受けるつもりでいましたが、全てを網羅することは難しいと考え、裁判所職員に絞った勉強をすることにしました。

①教養問題

裁判所職員の教養問題は40題で、その内の半分以上が知能問題でしたので、知識問題は大学受験時の記憶のみで挑むこととし、知能問題のみを完璧に出来るようにしました。

文章理解は、勘が鈍らないように毎日3題は解くようにしました。みんなが正解する問題なので、一問も落とさないように丁寧に解くことを意識しました。

数的処理は、裁判所の出題数に合わせて、毎日17題解くようにしていました。同じテキストの問題を日を空けて3回解けるまで、繰り返し解きました。その結果、初めの模試では5割も解けていなかった数的処理が得点源になりました。

②専門問題

裁判所職員では出題のない行政を捨て、憲法と民法と経済原論のみを勉強しました。

基本的な知識が足りていなかったので、年末までは授業のDVDを見たり、問題集を何周も解いたりし、とにかく基礎的な知識を詰め込みました。年明けから、模擬試験や過去問で間違えた問題を見直し、穴を埋めていきました。

憲法の記述対策は、ノートに要点をまとめ、声に出して読み上げたり、自分の声を録音し倍速で聞いたりして、要点を覚えるようにしました。

 

2.二次試験に向けて

私は自分の考えを人に話すことが下手なので、面接の練習は、大原と大学生協とハローワークの3か所で行い、より多くの人に見てもらうことで場慣れするようにしました。その結果、初めは全く話せなかったのが、本番では驚くほど緊張せずに臨むことができました。

 

3.最後に

秋から勉強を初めたため、全く時間が足りませんでした。器用に勉強ができるたちでもなかったので捨て科目を多く作らざるを得ず、覚悟がいりました。裁判所職員以外の道がほとんどないという状態はやる気になりましたが、焦りにもなり、生活リズムを崩すことに繋がってしまいました。その結果、試験直前に勉強が捗らなくなり、少し精神的に不安定な時期が続きました。このようなことがなければ、もっと完璧な仕上がりになったと思います。

 

以上が私の体験記になります。皆様の参考となれば幸いです。