人文学部で学んだこと(第4回):欧米言語文学コース(言語学分野)3年生Dさん

先日より始まった、在学生の視点から、人文学部で学べることをインタビュー形式で紹介してもらうコーナーの第4回目です。

今回は、欧米言語文学コース(言語学分野)3年生のDさん(大分県出身)です。初の3年生ですね。


  • 山口大学人文学部に入るまで

――山口大学の人文学部を受験することに決めたのは、どういったことからですか?

私は高校時代に放送部に所属し、自分で放送原稿を作っていたことがきっかけで言葉について興味を抱くようになりました。同じような意味を持つ単語でも聞いている人に与える印象は異なり、言葉の並べ方ひとつでも受け取られ方が変わってしまう、そういった言葉がまとっている色や雰囲気が面白いと思いました。又、高校の先生から「ありがとう」という言葉の歴史について教えていただいて、その話が深く自分の中に残っていることも、大学で言葉について学ぼうと思ったきっかけです。

  • 人文学部で学んだこと

――なるほど。人文学部に入学後、特に学んだことについて、何が面白かったですか。また、それによって自分はどう変わりましたか?何か覚えていることを教えてもらえれば。

私は今の研究室の先生の授業が一番印象に残っています。「意味領域」という話になるのですが、私たちが当たり前と思っている語や概念が他の言語だと無かったりします。分かりやすい例だと外来語です。外来語は元々その言語にはない言葉(概念)のため、入ってきたそのままの形で使われています。もしその外来語が入ってきてなかったら、私たちの言語ではその外来語を表す言葉が見つかりません。この授業を通して、自分が当たり前だと思っていることをそのまま当たり前だと思ってはだめなんだと気付かされました。今の分野に進んだのも、この授業でそういったことに気付かされたのがきっかけです。

  • 卒業後の進路

――そうなんですね。普段何気なく使っている「言葉」も、それがどうやってコミュニケーションの道具として成り立っているのかなど、考えていくと確かに多くの謎がありますね。面白そうです。ちなみに卒業後の進路はどういった方向を考えているのですか?

人と接することが好きなので、人と関わりの持てる仕事を志望しています。不特定多数の人と接することも良いですが、誰か特定の人と親密に関わっていくような、カウンセラーのような仕事も良いなあと思っています。

  • 高校生に向けて

――いいですね。広い意味でやっぱり「言葉」と関わる進路を考えておられるんですね。最後に、山口大学の人文学部を志望している高校生に向けてメッセージをお願いします。

今はどうしても目先の点数や進学する大学のレベルで、「良い/悪い」を図ってしまいがちだと思います。私はそうではなくて、自分が与えられた場所でどれくらい何をするか、が大事だと思っています。受験が終わったら、「これからの人生、何をしよう」と前向きな気持ちになって色んなことを考えてみてください。


第4回目は以上です。Dさん、ありがとうございました。

今後も不定期で、人文学部の在学生たちに「人文学部ではこういうことが学べるよ」といったことを紹介していってもらう予定です。