最高にフリーダムな講義へようこそ!

こんにちは、人文学部2年のBです。

私は8月21~24日にかけて、「地誌」という講義を受けました。この科目は、中学校の先生(社会)・高校の先生(地歴)を目指す方は必修の科目となっています。もちろんそのような方々だけでなく、この講義に興味がある方はどなたでも受講できますよ☺

・・・私も、シラバスを見て興味を持ちこの講義を受けたのですが、とても自由なこの講義はある意味行き当たりばったりでしたが、思いがけない発見もあり私の見方を大きく変えてくれました。今回はこの講義の魅力を少しでもお伝えできればと思います!

講義概要

「地誌」の講義では、端的に言えばある場所の地形や地質から、その場所で発展している文化や産業、生活や経済の背景を探るということを行いました。つまり、地理的な特徴と産業や文化、経済を「つなげて」考えることにより、ある場所を広く「みわたす」視点を持つということです。皆さん、中学・高校で学習する地理は「暗記科目」であると思っていませんか?私は中学時代、山脈や平野の名前、そこで生産される農作物などをただ覚えることが本当に苦痛でした。もちろん、暗記が得意な方にとっては楽な作業かもしれません。しかし、先生はこの講義を通じて、地理の面白さとは「覚える」ことではなく「考える」ことであると教えてくださいました!

例えば、山口県美祢市でセメント産業が栄えた理由を考えてみましょう。セメントの主な原料が石灰岩であることと美祢市に石灰岩台地があることを知っていれば、大体の答えは導けると思います。では、そもそもなぜ美祢市に石灰岩が多く眠る場所があるのでしょうか?石灰岩とは何なのでしょうか?・・・このように、地理の知識はもちろん必要ですが、そこから各現象の理由を論理的に考える過程にこそ面白さがあるのだと分かりました。また3日目のフィールドワークを通じて、実際に現地に行って地元の方のお話を聞くことも大切だと実感しました。彼らにとっての「普通」が私たちの知りたい「リアル」な部分といえますが、「普通」だと思っていることはわざわざ語られることがなく、文献に載っていないことも多いからです。

講義を受けた感想

ともにこの講義を受けていた友人K・友人Y(2年)に、この講義の感想をお聞きしました!

①友人K

元々論理的に考えることが苦手でしたが、みんなで試行錯誤しながら筋の通った答えを導くことを何度も繰り返す中で少しは得意になったと思います!例えば、街中の風景を見て地形やその利用の仕方について自分なりに推測を立てられるようになりました。フィールドワークでは、高齢者のお宅に訪問してその生活に関する話を伺うという初めての体験をし、不安はあったもののかつてない達成感を味わうことができました。本当に充実していた4日間で、今までの夏で一番ホットな日々だったと感じています!

②友人Y

元々興味のあった地理が学べるということで喜んで受講しましたが、どちらかというと社会経験と会話の大切さを学んだような気がします。人文学部らしく「普通」に囚われない講義で、先生の雑談がいつの間にか地理の話に結びつく不思議な時間を体験しました。正直、先生が自由奔放で最初は不安でしたが、自分の中の「普通」や「当たり前」はほんの少し場所を変えるだけでも全く違うことに気づかせてくださいました。地図を片手に旅に出たくなる、とても面白い講義でした!

皆さん(地理が「暗記科目」だと思っている方は特に)、来年度はこの最高にフリーダムな講義を受講してみてください!主体的に参加すればきっと、<都会/田舎>という二項対立を超えた新たな見方を獲得し、故郷の魅力を再発見できるはずです!

2年(B)