人文学部人文学科 日本・中国言語文学コース 中国語学 富平 美波 TOMIHIRA Miwa
私たちが生まれた東アジアの文化を知るには、まず言葉から入りましょう。漢字が好きな人も大歓迎です。
分野 | 中国語音韻学、中国語学史 |
---|---|
担当授業 (学部) |
中国語学概説(文法) 中国語学特殊講義(音韻・文字) 中国語学講読(文法) 中国語学演習 中国語学卒論基礎演習 中国語学卒論発展演習 |
担当授業 (研究科) |
中国語論(語史・語学史) 中国語論演習(語史・語学史研究) 中国語論演習(語史・語学史文献講読) |
主な研究内容
私の専門分野は、中国の音韻学の歴史、つまり、過去の中国人が中国語の発音のしくみや変遷などについてどんな研究をしてきたかを詳しく跡づけることですが、授業では、音韻学のほか、現代語の発音や文法の概説、漢字をめぐる知識など、広く手がけるようにしています。
今ある日本の文化は、近代以前はとりわけ中国と朝鮮半島の、近代には西洋の文化の影響を強く受けて形成されてきました。そういう意味で、私は最近とくに、東アジアと欧米の文化の双方について幅広い知識と興味を持ち続けることが、日本人として逃れがたい営みだと思うようになりました。
学問のことなど
幼児の頃から本が好きで、そして、妙に東洋趣味でした(その後、これが仕事になって、趣味はむしろ西洋風になりましたが・・)。
古代の中国について学びたいと思い始めたのは、高校の時です。世界史や漢文の授業が好きでした。特に、漢文の先生は、学校内で多少とも「専科の先生」的な立ち位置で、専門柄、老荘的風格を備えておられますから、たくまずしてカウンセラーのような役割も果たしておいでになりました。それがとても格好よかった。
大学進学後、学部の新歓パーティーで偶然向かい側に座っておられたのが中国文学の教授だったり、中国語初級を履修してみたら、後に指導教員になって下さる先生の受け持ちだったりしました(ご専門は音韻学でした)。その都度お話に魅力を感じて、そちらのコース、そちらの専門へと進んで行きました。
中国学の学習では、漢籍を読む際、出典調べという事をします。引用文をいちいち原典にあたって確認し、それによって徐々に学識を広めてゆくのですが、この作業自体がとても面白かった。それが私の原動力です。頂上から何が見えるはずだから登ろうというのではなく、山肌を見ると登りたくなるタイプです。登ってみたら、何も見えなかったり、先に登頂した人の標識が何本も立っていたりするかもしれないのですが、これは持ったが病で未だに直りません。