ドイツでの留学生活を終えて

写真(山口渚沙)

言語文化学科独仏語文化論コース4年
山口渚紗(やまぐち なぎさ)

私は2008年3月から2009年2月まで、ドイツのエアランゲン・ニュルンベルク大学に留学していました。エアランゲン大学は、施設の一部に古いお城やその庭園が使われている、とてもドイツらしい大学です。エアランゲンという街は、規模も大きくなく、のんびりとした時間がながれる素敵な街です。

大学での授業は、留学生のためのドイツ語コースが中心でした。クラスにはもちろん日本人だけではなく、中国人、アメリカ人、アイルランド人、チリ人、スペイン人、イタリア人、ハンガリー人、インド人…などと、実に様々な国からの留学生がいました。授業でお互いの文化について紹介し合う機会も多く、ドイツ語以外にも学ぶことの多い充実した内容でした。また同時に、日本の文化について改めて見つめなおすこともでき、今までと違った角度から考えることができるようになったと感じています。

エアランゲン大学にある日本学科では、たくさんの学生が日本語を学んでいます。日本学科の学生と私たち日本人留学生の交流はとても盛んで、授業や生活の中で困ったことがあれば快く手伝ってくれて、プライベートでもよく一緒に遊んでもらっていました。また逆に、私たちも彼らの日本語の勉強を手伝ったり、日本のリアルな情報を伝えることもしていました。日本学科の学生は本当に勉強熱心で、彼らの日本語の上達の速さに、たびたび私も刺激を受けていました。学生たちの様子は、去年、日本のテレビ番組「笑ってコラえて!」でも取り上げられたので、見た方はわかっていただけるかと思います。ドイツで出会った学生とは、帰国後の現在も交流が続いており、何人かの学生とは日本での再会も果たしています。

授業以外では、ドイツ国内外を頻繁に旅行し、年末年始はドイツ人の一般家庭にホームステイできるプログラムにも参加しました。旅行では、ドイツだけでなく、様々なヨーロッパ諸国を訪れることで、ヨーロッパ文化を肌で感じることができ、教科書でしか見たことがなかった世界史の世界を自分の目で見ることもできました。ホームステイでは、日本とは全く過ごし方が異なるドイツでの年末年始を過ごすことができ、とても興味深い、貴重な体験となりました。

この一年間の留学生活で得たことは非常に多く、ここには書ききれないほどです。日本では出会うことのなかった人との出会い、日本では経験できなかった出来事、日本にいたら見えてこなかった、「外側から見た日本」。どれも私の今後の人生の糧となってゆくと思っています。