42.195kmの旅

大学2年の秋、下関海響マラソン大会に初出場しました。経緯としては、私はもともと中学・高校と陸上部かつ長距離選手だったため、その延長で今も走っていて、フルマラソンも「いっちょやってみっか!」という感じで参加しました。

レース開始時間までドキドキしながらスタート地点で待っていると、阿部寛さんが大会のご挨拶に来てくれました。メロスではなくテルマエ・ロマエです。
スターターピストルがなると一斉に走り出すわけではなく、予想タイムごとにスタート地点が分かれているので、最初はゆっくり歩いて、数分経ってからようやく走り出しました。

下関の街並みを楽しんだり、沿道で応援してくれるチビッコやおっちゃん達とハイタッチをしたり、時には仮装をして走っている人に驚いたり…。こういうのがマラソンの醍醐味であって、私は好きです。いろいろと楽しみながら、余裕な感じで走っていました。

ところが事態は一転します。32km辺りで急激に走るのがしんどくなりました。「もしやガス欠…?!」と気づきましたが、時すでに遅し。次の給食地点まで2km以上あったため、歩かず走るというささやかな目標は消え去りました。疲れ切った旅人のように、とぼとぼ歩いて、やっとこさ給食地点まで辿り着くと、係員のおばちゃんが「これ食べて頑張んな!」と炭酸抜きコーラと皮をむいたみかんを渡してくれました。

ゴクゴクゴク…。もぐむしゃぺろり。「美味い!美味すぎる!!!」わき目も触れず貪り食っていると、突然、体中に力が湧いてきました。本当にあっという間でした。食べてから数分と経っていないのに、みるみるうちに元気モリモリに!

残り6、7kmは、スタートしてすぐのペースと変わらない、むしろその時より速いのではないかと感じるほどのペースでした。それまでの疲労感が嘘のように一切なく、最後まで爽やかで晴れ晴れとした気持ちで走る切ることができました。

最後に皆さんにメッセージを…。私はたまたま中学・高校と陸上競技をしていましたが、マラソンは速く走るだけのスポーツではありません。もちろん、記録を狙いに行く上位ランナーもいますが、開催地の景色や食べ物を楽しみながら走る「Fun Run(ファンラン)」の人も大勢います。こういうのはなんでも、楽しんだもん勝ちなんだと思います。

ここまで読んでくれてありがとう。これを読んでくれた人が、マラソンに少しでも興味を持ってくれたら幸いです。炭酸抜きコーラとみかん、本当に即効でエネルギー補給できるので、これからマラソン考えている人にはぜひオススメです!食ってみな!トぶぞ!!おわり。

(特派員A)