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就職体験記 №3

  • 2016-07-21 (Thu) 14:36

人文社会学科 歴史学コース・同 哲学・思想コースの卒業生の就職体験につづいて、今回は言語文化学科 日本語学・日本文学コースの卒業生:渡邉あかりさんが寄せてくれた就職体験記を紹介します。
 人文学部では、公務員への就職を希望する学生が多くいます。しかし、そのハードルはきわめて高いものでもあります。渡邉さんのお話しを聞いてみてください。

就職体験記 №3

日本語学・日本文学コース
     渡邉 あかり  

私は愛媛県内の市立図書館で司書をしています。念願の図書館司書になれたこと、なおかつ地元である愛媛県内に就職できたことは、私にとって最良の結果でした。しかし、私の就職活動には2つの大きな失敗があったと思います。
ひとつは、自分がいったい何になりたいのか、就職活動が始まってもまだはっきりさせていなかったことです。なんとなく地方公務員になろうと考え、3年生の春に公務員講座を受講し始めましたが、図書館で働きたいという気持ちも捨てきれないでいました。
一般的な公務員の筆記試験では、教養科目(数的処理等の一般知能、人文科学、自然科学、社会科学)と専門科目(法律・経済・行政に関する科目)、論文の試験が課されます。
司書になるにも、基本的には公務員と同じ採用試験を受けることになりますが、上記の専門科目の試験はなく、司書として必要な専門知識の試験が課されます。
地方公務員の一般職か司書かはっきりさせないまま、いまひとつモチベーションを持てない一般職の専門科目に苦しんでいるうちに、私は4年生になってしまいました。それからやっと司書の専門試験の勉強を始めたのです。
希望も曖昧で対策も不十分だったため、受験先の選択も無謀なものでした。司書の採用は全国的に少ないため、土地を選り好みしてはいられないというのを建前に、倍率の高い関西や東海地方の司書試験を、半ば記念受験のような気分で受験していました。
公務員の一般職や司書、民間にも応募しましたが、当然、一次試験(筆記)すら合格できません。現在働いている市の二次試験(面接)の際には、泣きそうになりながら「一次試験を通過できたのはここだけだから、とても焦っている」と白状するほどでした。
ふたつめは、自分の力を過信していたことです。上記のように、私の就職活動は理想通りには進まず、秋まで長引かせてしまいました。それでも、大学を卒業するには卒業論文を書き上げなければなりません。加えて私は、就職活動が始まった後も学生団体の活動やアルバイトを続けており、部活の同窓会の役員を始めました。
もちろん、公務員講座を受講し始めたとき、それから就職活動を始めたときに、団体の活動やアルバイトに割く時間を減らしました。しかし、どちらの活動にも未練を感じ、すっぱりやめることができませんでした。2、3年生の頃、活動に全力で打ち込めなくても「まだ来年がある」と悠長に構えていたせいです。
私は自分が思っていた以上に器用ではなかったため、就職活動と卒業論文・学生団体の活動・アルバイト・同窓会を上手に並行させることができませんでした。「やるからにはきちんとやらなければ他人に迷惑がかかるから」と、団体の活動やアルバイト、同窓会を優先して、卒業論文をいくらか疎かにしてしまったことがないとは言えません。大学で学問を修める者として一番大切なのは卒業論文であるはずなのに、それを見失っていました。
就職活動の結果には満足していますが、卒業論文やその他の活動については、結局どれも中途半端にしてしまい、十分な達成感を得ることができませんでした。そこに私は今でも強い後悔を抱いています。
この2つの失敗は、もっと早くに自己分析ができていれば防げたと思います。
就職活動をするにも卒業論文を書くにも、自己分析が重要になります。自分が何に興味があって、何をしたくて、どんな人間になりたいのか。そのために何をどうすべきなのか。早め早めに考え始めるに越したことはありません。
こんな私でも理想的な職場に就職することができました。しかし、就職できればハッピーエンドというものではありません。学生時代の失敗を胸に、悔いの無いよう日々精進していきたいと思います。

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